大学卒業後、上京して旅行会社、寄り道して編集プロダクション、と図らずも中途半端に職歴が増え続ける25歳。
次の仕事を決める前に会社を辞めてしまい、無職に・・・。
CA受験に力を入れて頑張りたい。でも将来も不安。
早く仕事を見つけなければ。
どうしよう・・・?
全速力で転職活動
さて、勢い余って会社を辞めたはいいものの、自分の意志で実家を離れ、東京に出てきたからには尻尾を巻いて札幌に逃げ帰るわけには行きません。
家賃も払い生活していかなくてはならないので、落ち込んでいる暇もありません。
その日から就活が始まりました。
前職の経験もふまえ、「最低限の福利厚生がしっかりしているところ」、「CAになるために良い経験となる仕事」を探しました。
新卒玉砕の経験を振り返り、自己満足でなく面接官を満足させる受け答えができるように・・・。
また、外資志望だったので英語を使う仕事で英語力もブラッシュアップしなければ・・・。
キーワードは「接客」「英語」。
まずは一人で悩んでいても先が見えないので、いくつかの転職エージェントに登録。
コンサルタントと実際に話して自分に紹介してもらえる職種がどういったものなのか、現実を把握しました。
相談した結果、第二新卒枠内ギリギリの年齢で、やる気さえあれば、様々な他の業界でやり直しがきく最後のチャンス。
今後CA受験がうまく行かず、諦める可能性も無きにしもあらず・・・。
将来のため、第二新卒で正社員として就職するのがベストかな・・・とも思いました。
同時に、ジャパンタイムズの求人記事やオンラインの転職サイトもチェック。
いろんな案件を見て、いろいろ考えましたが、やはり、子供の頃からの夢であるCAに、何とかしてなりたいと思いました。
自分の性格上、安定より冒険。やらないで後悔よりやって後悔。
「CA受験、気が済むまでやってやろうじゃないの!」と心に決め、受験しやすい環境かつ経験を積める仕事として、メーカーショールームの英語対応アテンダントの仕事を見つけ、無事採用されました。
派遣社員としての採用でしたが、派遣会社自体がそのメーカーの子会社だったこともあり、社会保険のみならず福利厚生がしっかりしていました。
更に、CA受験に本腰を入れるとなると、派遣という形態は気分的にも楽で好都合でした。
言葉選ばずに言うと、派遣として都合よく使われるのであれば、こちらも都合よく使わせて頂こう・・・と思いました。
CA受験にロックオン【メーカーショールーム】
派遣社員として働くこと
同期は自分を含め4人。
旅行会社の時は、正社員や契約社員、更に派遣社員の事務のお姉さんなど、同じオフィス内でいろいろな雇用形態の人が入り混じっていて、それぞれに思うことがあったと思うのですが、次の会社はアテンダント全員が派遣社員だったため、平等で変に気を使うこともなく楽でした。
初期研修では身のこなしや接客マナー、企業や商品についての知識、発声練習など、また新しいことを学びました。
今までの2社とは全く違う接客業で、一般の来館者や、営業が連れてくる法人のお客様に、日英でガイドツアーをしたり、来館者対応したりしていました。
英語対応だったので、お給料も悪くはなく、見習いアルバイト扱いの前職や、前々職の旅行会社と比べて10万円以上アップで残業もほぼ無し。おんぼろアパートからキレイなお家に引っ越すことも出来ました。
毎日18:15キッカリに終わり、東京に移り住み初めて自分の時間がたっぷり。
20代女子らしく、仕事の後に習い事をしたり、飲み会や食事会に行ったり、プライベートな時間に好きなことをできました。
「ザ・女性の職場」で面倒くさいことも多々ありましたが、それを言ったらCAの方がもっと大変です。
結果論ではありますが、私は派遣社員として働くのも悪くはないなぁと思いました。
スキルを使って稼いで、定時でサッサと帰る。
私の場合は、人より少しだけ英語を話せたので、それをスキルとして使えました。
でも、思い起こせば、過去英語学習にはそれなりの時間、お金、労力を費やしてきました。
そのスキルを使えない仕事をするのは、今まで投資したお金や労力を回収せず無駄にすることにもなるんですよね・・・。
定時帰宅で自分の時間があれば、スキルアップの勉強もできるし、お金の勉強をして貯蓄も出来れば老後の心配もないのかなぁ・・・と。(自己責任で自己管理が重要になりますが。)
ただし、ショールームの仕事が派遣だったのは、もちろん表向きには書かれていませんが、「若い女性」が求められていたからなんだろうと思います。
結婚したり子供が出来たりしておばちゃんになっても、正社員として定年退職まで働ける部類の仕事では無かったように思います。(中国語対応の方でママさんも数名いましたが。)
もしCA受験に失敗し続けていたら、何年続けられたのかなあ・・・と思ったりもします。
スキルも必要ない単純作業を惰性で続ける派遣ならば、先行き不安ですが、やりたいことがあって、スキルアップ・ステップアップするための派遣であれば、自分自身の成長につながります。
派遣社員とひとことで言っても、目的意識を持って成長するか、ただ搾取されるのかは自分次第です。
CA受験再開
この仕事は、はじめからCA受験しようと思い選んだ仕事です。
仕事内容は企業の顔としてお客様にアピールすること。そしてその企業のファンを増やすこと。
その点では、機内で会社の顔として接客するCAの仕事にも通ずるところがあります。
CREWNETこれが採用試験だ!の体験談をプリントアウトして、面接で聞かれそうなことを予め洗い出し、自分の言葉で語れるエピソードを作り出せるよう意識しながら日々接客しました。
同時に時間がたっぷり出来たので、また英語の勉強も再開。外国人のお客様にも積極的に話しかけ、会話力もブラッシュアップしました。
そして、CA受験でアピールできる接客経験も得られ、実際の日系最終面接では、突っ込まれた質問をされても、堂々と自分の経験を話すことができました。
年齢的にも日系エアラインは難しいかなぁ・・・と思っていたので、その頃には外資系エアラインを志望していました。
ところが、日系エアラインの年齢制限が緩和され、せっかくだからと受けてみると、どういうわけかご縁があり、CAになる夢をかなえることができました。
採用試験、大失敗だったんですけどね・・・。
詳しくは採用試験合格体験記を書いたので、CA志望の方は読んでみてくださいね。
おわりに
この仕事自体は全く好きでも嫌いでも無かったけれど、「お金」と「時間」の大切さ、「やりがい」とのバランスについて考えさせられました。
必ずしも仕事にやりがいを求めずとも、お金と時間があれば、やりたいことは自分の時間にできたりもする・・・当たり前のことですが。
また、「スキル」の大切さも実感しました。
英語対応でない人もいたのですが、日本人のお客様対応しか出来ず、仕事も限られるため、お給料がけっこう違いました。
前職ガイドブック編集の仕事も、一人前の編集者になれば、もちろん専門職の立派なスキル。
無給で残業(=自分の時間を投資)までして、そのスキルを得るために勉強する環境を得られたのだから、もっとガツガツ貪欲に学んで成長して行かなければならなかった。
辞めてから気づいたこともいろいろありました。
今は終身雇用制が過去のものとなりつつあったり、副業も解禁されたり・・・と、働き方が急激に変わってきていますよね。
派遣や契約社員はもちろん、正社員であっても、意識的に自分のスキルを磨いたり、学校では習わないお金の知識について学んでおくことも大切だなぁと思います。
長くなってしまいましたが、私のCA以前の仕事についてまとめてみました。
次回は元同僚たちの前職についてお話ししようと思います!