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外資クルー?日系CA?あなたはどちら派?【訓練の違いを検証!】

国内航空会社のCA外資系のCA。

あなたはどんなイメージを持っていますか?

CAになりたい!という方にとって、身近に利用する機会の多い国内航空会社のイメージが強いのではないでしょうか?

とにかくCAだったらなんでもいい!と思っている方もいるかも知れませんが、国内と外資、はっきり言って、全然違います。

自由人
同じ職種??と思うくらい違うんです・・・。
私は国内・外資の大手、どちらもフルサービスの航空会社で乗務しました。
両方経験したからこそ、良いところも悪いところも理解しています。

また、2社目に乗務した外資系の会社の同期は、様々な航空会社からトランスファーしてきて3社目、4社目なんて人もいました。

同じようにクルー経験者として入社しても、働き方や考え方がそれぞれ違っていて面白かったです。

どう感じるかは人それぞれだと思います。

自由人
私は断然、外資派です!

日系 / 外資のCAとして働くってこんな感じなんだなぁ・・・と、おおよそのイメージを持って頂けると思うので、ぜひ最後まで読んでみてください。

それでは、今回は訓練についてまとめてみたいと思います。

日系と外資の違いは?訓練について

日系航空会社 - 「日々の立ち居振る舞いも厳しくチェック」な訓練

日本人としてサービス業に従事する上で、最上級のマナーや言葉遣いを学べます。

約1ヶ月に渡る訓練中から、常にお客様に見られているという意識を持ち、統一美に則った身だしなみスマートな立ち居振る舞い徹底的に叩き込まれます

他の職種では通常「新入社員研修」と呼ばれるものが、航空会社では「訓練」と呼ばれるように、座学で学ぶだけでなく、ロールプレイとフィードバックで身につくまでトレーニングします。

安全業務については、国内外資関係なく、どこも最重要視しています。

それはもちろん日系の会社においても例外なく、緊急時パニックに陥った機内では、女性らしいイメージとは真逆の野太い声で叫びながら、リーダーシップを発揮しなければなりません。

 自由人 日系時代
いつもエレガントなインストラクターや、可愛らしい同期がオッサンみたいに低い声で叫んでびっくり!

前日マニュアルを読み込んで、理解して覚えてきた事を、身体を動かしながら叫ぶ。周りとチームワークを考えながら臨機応変に動く。

筆記試験、ロールプレイ、フィードバック、実技試験の繰り返し。

それが何日も続くと、体力的にも精神的にもキツイです。

空の上のウェイトレスとか、勝手なイメージで言う人もいますが、言語道断です。

ただ、日系に関して思ったのは、「文言一つ間違えたらダメ」だったり、重箱の角をつつくようなことをやる割には、プールでの訓練はスルーだったり・・・?

離陸・着陸前の「安全性チェック」命で、座席の僅かなリクライニング、コートやスカートの影に隠れた(わざと見えづらく隠してある)足元の手荷物やベルト未着用など、訓練生一人が何かを見落とすと、クラス全員が連帯責任で居残り・・・なんてこともありました・・・(いかにも国内航空会社らしい)。

座席のリクライニングが(微妙に)完全に戻されていないからと言って、「脱出の妨げになり、お客様の命が・・・!!」

布巾が1枚収納されていなかっただけで「お客様の命が・・・!!」

・・・訓練中なのでもちろん厳しくて当たり前なのですが、少しでもルールから逸脱すれば失格→連帯責任(→げんなり)。

しかし、インストラクターが学校の先生のように訓練生と向き合い、出来ない理由や改善策を一緒に考えてくれたり、なんとかして全員をラインアウトさせるよう導いてくれたため、脱落者はいませんでした。

グルーミングについても、私のいた頃は、校則のように髪の色は黒!爪はナチュラルカラー!出勤時やステイ先ではスニーカーやジーンズ禁止!・・・など、いろいろ規定がありました。

夜会巻きなどのヘアスタイルはNGでは無いけれど、新人は皆、地味なシニヨンに黒いシュシュや黒リボン付きのネットなどを使っていました。

訓練中、化粧品会社の方が来てくださり、会社のイメージや規定に則ったメイクを指導して下さいました。

私がいた当時は「機内は暗いので」真っ赤な口紅を付けなければなりませんでしたが、最近ははナチュラルメイクで良くなったそうです。

外資系航空会社 - 自由で気楽?と見せかけて容赦ない!自己管理は自己責任!

一方の外資ですが、日系と同じく分厚い辞書のようなマニュアルを、同じ位の期間で覚え、実践できるようにする必要があります。

もちろん、すべて英語(英語圏でなくとも基本的には英語での訓練がほとんど)。

母国語である日本語でマニュアルを読み込み、練習し、毎日の試験に臨むだけでも必死のハードな内容を、全て、英語で・・・。

CV(英語履歴書)やカバーレターを添削してもらって、英語面接も練習し、上手いこと合格できたとしても、実際に英語力が無ければ、訓練を通過出来ずに帰されることもあります

英語だけが理由ではありませんが、私の同期・セミ同期(面接は一緒で訓練開始が1週間違い)は23人で渡英し、3人は訓練を通過できず、容赦なく途中帰国させられました。

因みに帰されたのは3人とも、元グランドスタッフでクルー未経験の人でした。

私は日系で一度訓練を受けており、どういったことを学ぶのかひと通り分かっていましたが、未経験だったら帰されていたかもしれません。

LCC出身の人もいましたが、セイフティーの訓練はLCCもフルサービスも同じように受けるので、外資クルーを狙っている方は、会社にこだわって地上職員として働くより、LCCでクルーとしての経験を積むというのも一案だと思います。

また、日系との違いとして、訓練中の滞在場所も挙げられます。

国内航空会社は、東京ベースの場合は、基本自分が出勤する空港から90分以内(現在は120分)で通える範囲内に住むことが応募条件となっているため、訓練中は必要に応じて引っ越しを済ませ、自宅から訓練所に通いますが、外資系の場合は海外の本拠地にある訓練所付近のホテル・宿泊施設に滞在することが多いようです。

訓練生2人同室の場合、ただでさえストレスMAXな訓練中に、寝る時間やお風呂など、生活リズムを他人と調整しなければならず、かなり疲れが溜まります。(因みにホテル自体は、自習ができるクルールームやカフェ、ラウンジもあり、快適でした。)

全て英語で行われる厳しい訓練やテストを乗り切るためには、同期と上手く連携して協力しつつ、自己管理をしっかりしていく必要があります。

セイフティーやメディカルの訓練は、体力的にもメンタル面でも、皆が限界だったように思います。

日系との違いは、インストラクターの半数(以上?)が男性だったこともあり、声量もスピードも段違いの物凄い迫力・・・。

言葉が外国語だと言うこともありますが、文言うんぬんより、的確に伝わるか

募集要項に水泳ができるかも問われていましたが、プールでの訓練もスパルタで、足のつかない水中で投げられたライフジャケットを拾いに泳ぎ、自力で着用、ラフト(救命ボート)まで泳いで乗るところまで試験があり、そこで1人帰されてしまいました・・・。

 自由人 外資時代
泳ぎは得意な方なのですが、足のつかない所で、いざライフジャケットを着用となると、手間取って溺れるかと思いました。

サービスの訓練は、イギリス人インストラクターによる基本のサービス訓練プラス、2、3日の日本人現役クルーによる敬語やマナー研修がありましたが、日系の訓練のように徹底的に叩き込まれる感じではありませんでした。

社風によりますが、私のいた会社は、いわゆる日本人CAの「キチンと優等生」なイメージではなく、「真っ赤でグラマラス」なイメージ、良い意味で砕けた雰囲気。訓練終了時にウィングバッジを受け取った後は、そのまま訓練所でスパークリングワインで乾杯しました。

また、サービスの訓練に入る頃には、週末のお休みを利用して、自分で住む場所を探しました

これも会社によると思いますが、会社には寮などは無かったので、不動産屋さんや、現地のコミュニティーサイトで物件を見つけて内見のアポを取り、契約から何から全部自分でやらなくてはなりませんでした。

グルーミングは、制服が真っ赤だったので、それに負けない真っ赤な口紅やネイル、ヘアスタイルも訓練所にあるヘアサロンのスタイリストが、夜会巻きや大きなドーナツバンなど、華やかなヘアスタイルを講習してくれ、新人でも普通に夜会巻きで出社して問題ない雰囲気でした。

最近では、ジェンダー・フリーの流れに沿って、女性クルーもノーメイクでもOKなのだとか!?

私個人的には、バッチリメイクで気分が仕事モードに切り替わっていたので、なんだかなぁ~と思いますが。メイクするかしないか、選択可能だということに意義がありますよね!

終わりに

いかがでしたでしょうか?

もちろん、外資とひとことで言っても、国や会社によって違いますよね。

私の外資での経験は、現在は残念ながら日本線から撤退してしまったイギリスの会社なのですが、英語に関しては、やはり英語が母国語の国なので、様々な特有の口語表現やアクセントもあり、ネイティブの授業についていくのは大変でした。

英語圏以外の国では、また状況は違うと思いますし、乗務が始まってからは、その国の言語習得のために勉強しなくてはならない場合もあると聞きます。

中東系など、日本人旅客要員としてだけではなく、様々な国籍のクルーと世界各地に飛ぶ会社では、訓練中も私の経験とはまた違った、いろいろな気苦労も、楽しさもあるかと思います。

日系に関しても、外資での同期に赤青どちらの出身者もいましたが、もう一方の会社の話を聞くと、雰囲気から何からかなり違い、興味深かったです。

今回お話したのは、あくまで私の経験と所感です。

気になる会社がある人は、一度実際に乗ってみてクルーに直接聞いてみるのがオススメです!

 

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