断言します。
私は上京して東京に引っ越さなければ、客室乗務員にはなれませんでした。
地方在住のあなたに質問します。
「東京でのCA受験、プレッシャーを感じずに、気負わず自分を出し切れますか?」
「はい」と答えられた方・・・採用試験で一発合格できるような容姿と適正、メンタルがある方は、今回は読む必要ありません。
そういう人は新卒で日系入社して外資も何社も受かってました。
しかし、私の場合は全く適正がなかったので・・・そうは行きませんでした!
私が人気の日系大手、超高倍率の外資系客室乗務員の採用試験を突破し、CAとして飛ぶことができたのは、東京に拠点を移してどんどん採用試験にチャレンジしたからです。
新卒で就活に失敗したあの時・・・もし地元の札幌で就職していたら・・・。
プレッシャーの中、毎回地方から挑戦するたびに打ちのめされ、今はロンドンに住むどころか、地元で夢を夢のまま諦めてしまっていたのかも・・・と思うことがあります。
今日は地方在住者が直面する悩みと東京に住んでみる意義を考えます。
上京するための便利な情報についても調べてみたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Contents
自覚して!地方受験者はものすごく不利!
待ちに待った希望の会社の募集発表!
書類も完璧。面接も練習して・・・。
今か今かとクルーネットの掲示板とにらめっこして、夢にまで見た書類通過の通知に喜んだのもつかの間、ドーンと立ちはだかる巨大な壁。
交通費、宿泊滞在費、受験日程に合わせた休暇申請・・・。
地方在住者の憂鬱
・・・飛行機を予約して、前泊して・・・試験の日だけじゃなく移動、宿泊・・・と考えると、たったの1社受けるだけで、超ハードルが高い。
したがって、受ける会社を選ばなくてはならない。
若干名しか採用しないなんて、受けたくても迷っちゃう・・・。
プレッシャーが足かせになる
やっとのことで時間とお金を工面し東京まで受験しに行くも、そのプレッシャーがストレスに。
そもそも受ける会社をしぼっているため、受験経験も少なく緊張しきり。
周りは濃いメイクで怖いくらいニコニコしている女子だらけ。
そして、ぎこちない笑顔で「この試験に人生賭けてます!」とばかりに、力んで空回り。
帰りの飛行機で「今回でCA受験は終わりにしよう・・・いやもう一回だけ。」・・・なんて考えながら涙ポロリ。
似合わない濃いメイクで不自然に笑ってる人たちは、
最終面接までに消えているってこと。
東京に住めばこそ!気が済むまで受けられる
このブログでは再三話していますが、大切なので何度でも言います。
面接が苦手な人は、とにかく、あれこれ考えるよりまず、受けるんです。
採用試験だってTOEICだって、グズグズ言わずに受ける。
「2次の日程は、会社休めないかも・・・。」とか、1次受かる前から心配しないで下さいね。
「社風が合わないかも・・・。」なんて、受けてもないのに分からないですよ。
その会社、受ける価値はあるのか?
本番が1番の練習になり、同じ夢を持った他の受験生との出会いも得られ、客観的に会社や自分自身を見ることが出来るようになります。
私が日系で合格した時も、一緒に受けて落ちた受験生が翌年の採用で再チャレンジして後輩として入社してきましたし、同期にも新卒で落ちて再チャレンジで合格した子がたくさんいました。
外資系時代の同期には、その会社の大ファンで地上職として成田で働き、同じ会社のCA採用試験を何度も受験してやっと受かった人もいました。
何度か受験して場数踏んで慣れると、だんだん心に余裕が生まれます。
自然な笑顔も出て、ジョークまで飛ばせるようになります。
更にいろんな会社を受けてみると、同じエアラインでも社風の違いが見えてきます。
採用試験の初めの段階で行われる説明会では、乗客としてでは見えないクルー側の視点での会社案内が聴けたり、現役クルーや人事の方に質問出来たりもします。
本命の会社以外は受ける価値は無いのか?
上京は想像以上に大きな前進
ただし、本命でもない会社にチャレンジできるのは、東京近郊在住者のみですよね。
仮病まで使って何回も会社を休み、大金掛けて移動宿泊しなければならない地方在住者となると「ダメで元々」なんて悠長なことは言ってられません。
実際、私が入社した日系大手の既卒試験は、横浜のホテルや空港で採用試験がありましたが、元々それほど思い入れのある会社じゃなかった事もあり、札幌に住んでいたらわざわざ受けに行ったかどうか分かりません。
更に、2社目の外資系の会社も、恵比寿のホテルや東京オフィスで採用試験が行われ、難関の欧州ベース、募集人数は若干名・・・留学もしていない自分がノコノコ受けに行っても・・・と思っていました。
東京に住んでいたからこそ「受けなければ始まらない!」とフットワークも軽く受けに行き、ご縁があって手にした合格です。
東京での一人暮らしには向き不向きもあるとは思いますが、実際に引っ越してしまうと、あの受験を前にした憂鬱が本当にウソのように吹き飛びました!
無駄なお金、時間、プレッシャーから解放され、気の済むまでチャレンジできる・・・地方在住者にとっては、それだけでかなり大きな前進です。
1度しかない人生、ベストを尽くしたい
確かに実家暮らしは、楽で節約にもなります。
実家で家賃を節約すれば、貯金して受験の移動宿泊費にも充てられる・・・かもしれません。
炊事洗濯も、ついでにまとめてやって貰えれば、時間も節約になり、その分英語でも勉強できる・・・かもしれません。
家族や昔ながらの友人に囲まれて、不自由なく暮らせるのであれば、「なぜ上京?お金も時間も無駄なだけじゃない?」と思うかもしれません。
でも、もしそう思っているならば要注意です。
実際に浮いた時間で必死に英語勉強してますか?
家賃節約したお金で靴やバッグを買ったり、旅行に行ったりしていませんか?
家族や地元の友人に囲まれて、いつも通りの自分、地元レベルの自分に甘んじていませんか?
成長できていますか?
人はコンフォートゾーンから出ることで成長する
海外では、大人になって親と暮らしている人は「あの人、大丈夫かな?」という目で見られることも多々あります。
自立してこそ一人前の大人。
炊事に健康管理、掃除、洗濯、お金のやり繰り・・・自分の人生を自分でコントロールすることに、人生の学びがたくさんあります。
上京して新しい仕事、環境に身を置くということは、自分のコンフォートゾーンから抜け出して新しい自分に挑戦するということ。
英語や接客に自信が無いなら、そこを強化できる仕事に挑戦してみる。
東京は地方と比べると、同じ接客業でもVIP対応の仕事や、英語を使う仕事がザラにあります。
「英語を使う仕事なんて無理!」と思ったあなた。
それは採用側が判断することで、自分で自分の可能性を制限しない方がいいです。
もしあなたが留学経験者なら、その経験を無駄にしないで!
また、CA受験で自信を持って語れるエピソードを得られるような仕事を探してみるのもおススメです。
エピソードは自分で動いて自分で造りだせば良いんです。
新しい人との出会いが自分を成長させる
更に、東京に出ると、地方都市にはいないタイプの人が大勢います。やはり、経済的にも文化的にも、日本を動かしている人の大多数は東京に住んでいます。
大企業の本社や、外資系企業の日本支社などのほとんどは東京にあり、実際にインターナショナルに働いている人も山ほどいます。
同じくお金を払って英会話に行くにしても、地方でのんびり主婦や学生とグループレッスンするのと、実務で英語が必要で必死で勉強している人たちとグループレッスンするのとでは、質が全く違います。
いざ!東京へ!・・・家も仕事も無い。さてどうする?
「よし!コンフォートゾーンを抜け出して、東京で挑戦してみようかな!」
・・・と思ったあなた。
しかし、いざ東京に引っ越そうとして、現実的に立ちはだかる問題が2つあります。
仕事、そして、家探し。
【仕事】現職を辞める前に転職活動?それとも辞めてから?
他記事にもあるように、私は今まで就活に何度も失敗しています。
このブログは、失敗に次ぐ失敗から得た経験を、無駄にしたくないと思い始めました。
現職を辞める前に転職先から内定をもらったことも、辞めてしまった後に必死で就活したこともあります。
どちらも不可能ではありませんが、やはり仕事を辞める前に転職先を決めておくのがベスト。
地元で転職活動して内定後に引っ越し
今現在働いている会社を辞めずに就職活動して、次の職場が決まってから退職、そして引っ越し。
履歴書のブランク期間で採用に不利になることもあるので、転職先はあらかじめ決めておくに越したことはありません。
転職先が決まれば、家賃を支払う上での信用もあり、勤務地にアクセスの良いエリアで家探しができ、賃貸契約もスムーズです。
ここ数年の憎きコロナ禍の影響で、オンラインで面接ができる会社がかなり増えたのは事実。
ここで1つ、質問です。
あなたは、転職サイトと転職エージェントの違いが分かりますか?
転職サイト vs 転職エージェント
例えて言えば、転職サイトは企業と求職者のマッチングサイト、転職エージェントは結婚相談所のような感じ。
転職サイトでは企業と直接やり取りするのに対し、転職エージェントは自分に合う企業を勧めてくれて、企業と直接やりとりせずに面接日程やオンライン面接の希望なども調整してくれます。
分かりやすい例で言うと、大手の転職サービスのリクナビNEXTとリクルートエージェント。
同じリクルート系列の転職サービスですが、前者はたくさんある求人の中から自分で選んで応募できる転職サイト、後者はキャリアアドバイザーに相談して勧められた企業の中から自分にあった企業を選んで、面接をアレンジして貰える転職エージェント。
私自身も、イギリスから帰国後に転職エージェントにお世話になり、都内の外資系ホテルコンシェルジュに転職しました。
転職サイトと転職エージェント、どちらが優れているというものではなく、実際はどちらも利用して精一杯自分に合った会社を探してみるべきだと思います。
しかし、実際に地方で東京の企業に転職したいのであれば、利用価値が高く使えるのは転職エージェントだと実感するはず。
大手なら地方にも支店があるので、一度相談して話を聞いてもらう事をお勧めします。
仕事が決まる前に東京移住
このパターンは敢えておススメはしませんが、このブログを読んでくださっている方の中には、既に退職して求職中の方やフリーター、留学して帰国後など、次は東京で働きたいと思っている方もいることと思います。
どのみち無職の期間が3か月~6か月以上あると採用に不利になる場合もあるので、地元でのんびり就職活動するわけにはいきません。
どうしようかな・・・と地方で悩んで時間を浪費するくらいなら、思い切って東京に滞在し、短期集中決戦でトライしてみるのも一案。
東京で就活するメリットは、自分が選んだ気になる求人にたくさんチャレンジできること。
転職エージェントで勧められた仕事だけではなく、転職サイトで自分で求人を見つけて、気になる企業にドンドン挑戦できます。
【家探し】仕事が無いと家を借りられない・・・は昔の話!
私自身は今まで2回、実家のある札幌から東京に引っ越しました。
1回目は、新卒で本命エアラインに落ちて、社会人になった時。
2回目は、イギリスの航空会社でクルーとして4年間働き、ビザが切れて帰国後、いったん実家に戻ってから上京した時。
いろいろ調べ、実際に引っ越して分かったことは、通常の賃貸マンションの場合、定職 、もしくは月々の収入を証明できないと契約できない場合がほとんど。
2年の長期契約であれば、仕事が無ければ家賃を払い続けられないと考えるのが普通ですよね。
マンスリーマンションで短期集中、就活に専念
賃貸マンションの家賃と比べると、一見かなり高く感じますが、1~3か月の滞在であればマンスリーマンションが断然便利。
賃貸マンションは無職での契約が難しい上、家具家電も無く、敷金礼金など含め初期費用がかなり掛かります。
更に実際に転職先が決まって職場が遠かったり、住みたいエリアが見つかっても、2年契約の物件が多く、解約すると違約金も発生します。
それを考えれば、前払いで契約するマンスリーマンションは、生活がすぐに始められ、セキュリティーも一定の基準をクリアしており、煩わしいことを考えずに就職活動に専念できます。
例えば、マンスリーマンションの大手のレオパレス21では、キャンペーンなども利用すれば、都内23区内、3か月で水道光熱費込みの30万を切る物件も見つかります。
賃貸であれば初期費用で50万以上かかるのも普通なので、それを考えるとかなり気楽に東京で生活を始められます。
就活と並行して、東京の住みたいエリアや、希望の企業の近くを散歩してみれば、仕事が決まった後に、後悔の無い引っ越しが出来ます。
費用を抑えるならシェアハウスという選択肢も
最近は日本でも一般的になりつつあるシェアハウス。
これは欧米の若者にとってはいたって普通の住居形態。
これは正直に言うと、結構大変でした。
朝の支度で忙しいのに、フラットメイトがゆっくりシャワーを浴びていて洗面所が使えなかったり、仕事から帰ってシャワーを浴びようと思ったら使われていたり・・・。
冷蔵庫の中にあったはずの卵や牛乳が使われていた・・・とか、週末リビングでパーティーが始まり夜中までドンチャン騒ぎ・・・などなど・・・。
本当にあげるとキリがないほどいろいろありました。
しかし、イギリスでは、ファミリー用の家やマンションを、大家さん独自のルールでシェアする感じなのですが、調べてみると、日本のシェアハウスは、管理会社が統括して管理しているところも多く、素敵な物件がたくさんありビックリ。
例えば、シェアハウス管理会社の大手、オークハウスでは、マンスリーマンションのようなアパートメントタイプや、ソーシャルレジデンスという目的別に入居者が交流できるシェアハウスも。
ジムやコワーキングスペースなど共有部分が充実している上、個室でプライバシーも確保できるなら利用価値は高く、敷金礼金や保証人もいらない手軽さ。
その手軽さから、外国人が多いというのも特徴。
外国人とひとことで言っても、英語が通じるとも限らなかったり、日本人の常識が通じなかったり・・・。
シェアハウス選びのポイント
- プライバシーが確保でき、セキュリティーがしっかりしている
- パーティーハウスじゃない(学生でもない限り、騒音のある家はNG)
- シャワー、トイレの数が十分ありキレイ
- 管理が行き届いており、ハウスルールがしっかりしている
採用の大波がやってくるよ!
現在私の住むイギリスでは、客室乗務員の採用ラッシュが続いています。
グランドスタッフもキャビンクルーも足りず、キャンセルが相次ぎ空港は混乱状態。
日本でも、採用凍結が続き辛抱してきたここ数年ですが、まもなく採用の大波がやってきます。
波に乗るのか、その波を遠くで見つめながら受けられない理由を並べて諦めるのか・・・。
採用の波のお話は以前の記事にも書きましたので、参考にしてみてください。
募集発表が出てから慌てるのではなく、出たらすぐに動けるように。