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新卒CA採用試験玉砕の思い出【国内エアライン】

前回に引き続き、国内航空会社採用試験シリーズ、後編です。

時系列的には若干遡り、今回は、若かりし頃の新卒採用試験について、またまた恥を忍んでお話しします。

CA受験千本ノック、記念すべき1本目です。
物凄い気合い入ってましたが、呆気なく1次敗退でした。
前編との違いに注目です。

情報自体は古いですが、本質的な事は変わりないと思います。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

物心ついた頃からの将来の夢

私は子供の頃から、強く海外に憧れていました。

英語もろくにできない小学生の時に、分かる単語を並べて海外文通(30年近く前なのでe-mailじゃなくお手紙)をしてみたり、毎週「世界ふしぎ発見」を録画して、地図帳を見ながら何度も観たりしていました。

将来の夢はスチュワーデス(CAの当時の呼称)か、ミステリーハンター

世界中旅して、何でも自分の目で見てみたいと思っていました。

中学生の頃から、毎年スチュワーデスカレンダーを買って、机の横に貼って受験勉強もしていました。

自由人
このキーワードでどちらの会社かわかる方もいらっしゃるかと思いますが、忖度無しで言いたいことを書きたいので、敢えて社名は伏せます。

大学生の時には、英会話にも通い、海外一人旅をするようになってからは、英語力をつけるために海外ボランティアなどにも参加しました。

客室乗務員になるために、接客業のアルバイトも経験し、就職活動開始の大学4年生になる前の春休みには、その航空会社のインターンシップにも参加しました。

エアラインスクールこそ通いませんでしたが、自分でできる努力は最大限してきたつもりでした。

就職氷河期と9.11.そして、SARS

私が新卒で就職活動中の2003年は、世間では就職氷河期と呼ばれていました。

そして2001年には同時多発テロが起こり、航空業界は深刻な暗雲が立ち込めました。

上の写真は、グラウンド・ゼロ・・・かつてNYにあったワールドトレードセンターのツインタワーの跡地です。

ハイジャックされた飛行機に突っ込まれ崩壊するショッキングな映像は、繰り返しテレビでも放映され、世間は恐怖をもって“旅行控え”するようになりました。

「今まで夢に向かって努力してきたのに、採用が無くなってしまったらどうしよう!?」と、当時はこの世の終わりかというくらい、深刻にニュースを見ながら一喜一憂して動向を見守っていました。

さらにSARS(重症急性呼吸器症候群)の感染が拡大し、観光・ビジネスともに国際線需要は激減し、日本でも大手2社のうち、片方は採用凍結となりました。

しかし、幸いにも大本命の会社は、少人数ですが新卒採用の発表がありました。

「良かった!これで念願の客室乗務員になれる!」と、能天気な私は、なぜか受かるつもりでいました。

大本命!満を持しての完全武装

CA受験用にスタジオで撮った顔写真も全身スナップも、完璧な笑顔。
エントリーシートでも、今までしてきた努力、会社への思いの丈を精いっぱいぶつけました

地元札幌からは前泊で、もちろん受験する会社の便に乗って東京へ。
野暮ったいリクルートスーツではなく、受験用に新調した品の良いグレーのスーツで、ヘアスタイルもバッチリ。

機内でアドバイスを貰いに話しかけたCAさんにも「DH(デッドヘッド:復路で乗務するために乗客として乗っているCA)かと思いましたよ〜。」なんて言われて、すっかりその気に・・・。

1次試験で、まさかの?終了

そして迎えた1次試験。
「これだけ頑張ったんだから大丈夫。」と自分に言い聞かせて、作り笑顔も抜かりなく、30分前には会場に到着して、身だしなみチェックも完璧。

面接の部屋の外で待機中に、一緒に呼ばれた他の受験生2人と励まし合う。2人ともまっ黒なリクルートスーツに白いシャツ。

ただでさえ1浪1休学しているので、他の受験生より2つ年上なのに、何だか私だけ既卒受験生(もしくは外資受験生)みたい・・・?

国際人っぷり(?)をアピール↑↑

エアステージも、クルーネットも熟読していたので、おおよその流れは想定済み。

まず初めは、予想通り各自、自己PR。

自分が子供の頃から、いかにこの会社に憧れてきたか。
CAになるために、接客や人前で話すアルバイトを経験してきたこと。
そして、海外に憧れ、旅行が大好きで、1年間大学を休学して、ボランティアをしながら世界一周の旅をし、英語を学んだこと・・・。

制限時間2分くらいとみて、オーバーしないように気をつけつつ、あれもこれもとガンガン自分をアピール

面接官は女性と男性の2人で、笑顔で頷きながら聞いて下さっていた。

え?さっき言ったのに…。

その後、いくつか共通の質問があり、並んでいる順番に答えていく。

学生時代についてや、サービス業に関する基本的な質問にあわせて、会社のロゴについてどう思うか・・・とか、そんな、どうでも良いような(?)質問も・・・。

他の受験生が発言している時に、必死で自分の考えをまとめ、頭の中はフル回転。

それから、各自に個別の質問。
私への質問は、既に自己PRで話した内容でした。

あれ?さっき話したのに・・・。
熱心に聞いてくれていたと思ったのに!
「先ほどもお話しましたが、・・・・。」なんて、ひと言多い私・・・。

そして、終了。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

世間知らずだった当時の自分は気付きませんでしたが、実際に客室乗務員として乗務するようになってから振り返ると、自分でも落ちて納得の内容でした。

それでは、謎解き(?)の時間です

今回はもはや謎でも何でもないのですが、反省点をあげていきます。
もう、みなさん既にいろいろとお気付きかと思います。

人生で初めてのCA受験。
たった20分かそこらの短いグループ面接でしたが、面接官にとっては、私にいかに適性が無いかがわかる内容だったと思います。

見透かされている志望動機

私の本音の志望動機は、CAになって世界中飛びまわりたい・・・という不純な動機でした。

もちろん、エントリーシートや面接で直接そのようには言いません。
人と接する接客業に興味があり・・・云々書いていました。

しかし、大学時代に力を入れたことや、頑張ったこと、自分の性格について・・・など、本音の所が見えてしまう部分が多々あったと思います。

例えば、休学して旅行とボランティアで英語を学んだことを、ついつい熱く語ってしまったり、自分の性格について、好奇心旺盛で行動力があります・・・などと言ってみたり。

よく言えば正直なんですが、会社や職種とのマッチングである面接の意図が全く分かっていない

「世界一周しました。(ドヤ顔)」・・・どうしても言いたかったんですね、当時は。
確かにインパクトはありますけど、別にそんな人に機内でサービスして頂かなくても・・・ですよね。

客室乗務員の適性につながらない実績や性格をいくらアピールしたところで、「あ、この子、違うな。」と思われるばかり。そもそも私、いくらメイクやヘアスタイルに気合を入れても、中身はCA像とはかけ離れたバックパッカーですし。

同じ内容でも、言い様によっては上手くCAに向いている風に伝えられたのになぁ・・・と今は思いますが、当時はとにかく自分を大きく見せることに必死で、CA適性に関係ない実績や性格までボリューム全開でアピールしていました。

自由人
我ながら、頭悪過ぎ!

自分オンステージ

今となっては思うんです。

CA受験での面接やグループディスカッション。
それは自分をぐいぐいアピールするためのものではないのだと。

平凡な内容でも感じ良く、自分なりに頑張ったことや考えたことを誠実に伝えれば良いわけで、皆を圧倒して「凄いなー!」と思わせる必要は無いのだと。

自分がいかに素晴らしいかをアピールするより、むしろ、いかに面接官や他の受験者を良い気分にさせることができるか。
自分の言いたいことを言って自己満足するのではなく、いかに面接官を満足させるか

恐らく、そこが腕の見せ所・・・?
(いやいや、本当に適性のある受験生は、それが自然に出来ちゃうんですよね。)

私の初CA受験は、周りが見えていない自分本位な、”自分オンステージ”でした。

コミュニケーション能力って?

メラビアンの法則というものを、就活セミナーや入社後の社員研修で、聞いたことがある方も多いかと思います。

人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合であった。

Wikipediaより引用

CA受験で、面接官がわざわざ大量の受験者と対面で面接するのは、実際に会って感じる印象が大切だからですよね。

コミュニケーション能力は、周囲の人とスムーズな意思疎通を図り、良好な関係を築く能力ですが、メラビアンの法則にあるように、話す内容だけでなく、むしろ声のトーン話す速さ間の置き方表情相槌などといった、視覚・聴覚情報が重要です。

私の初面接では、自己PRで時間制限のある中、あれもこれもアピールしようと欲張って話し、緊張していたこともあり、かなり早口になっていたと思います。

また、一見どうでもいいような想定外の質問をされた時に、うっかり「ん?」という顔で固まってしまったり、一度話した内容について再度聞かれた時に「え?」という表情(だけではなく、ひと言多かった)をしてしまったり、非言語コミュニケーションも全くダメでした。

他の受験者が話しているのを聞かずに、自分の考えを必死でまとめていたのも、見られていたと思います。

どんな突飛な質問をされても、感じ良く答える
答えられない時は、感じ良く謝るなり、かわすなり・・・とにかく感じ良く相手が気分良くなるようなコミュニケーションがとれること。

自由人
これ、大事!

おわりに

いかがでしたでしょうか。

巷に合格体験記はたくさんありますが、失敗談はあまりないかも・・・と思い、お恥ずかしながら書いてみました。
人の振り見て我が振り直せ、ですよね。

この後、しばらくはご飯も喉を通らず、泣き暮らしていましたが、この失敗があったからこそ、今楽しくイギリスで暮らせているのかな・・・と思えば、人生捨てたもんじゃないですよね!

それでは、(基本的なことばかりで恐縮ですが)今日のポイントです↓

    • 面接は、自分の努力や実績の発表会では無く、会社や職種と自分とのマッチング。
    • 自己満足ではなく、面接官を満足させる。
    • 周りのみんなに感じ良く。
    • 話す内容よりむしろ、話し方、聞き方に注意。

そして、最後にまた、当時の自分に向けて言いたいひと言。

自由人
ドンマイ!次がある!(良くも悪くも、何度も・・・)

次回・・・インターンシップ・前編へと続きます。
さらに激しくやらかしてます・・・。

 

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